悪玉菌が増える原因とは?
腸内には、500種類以上、100兆個もの腸内細菌が生息していると言われます。
腸内細菌は、人が食べたものを発酵し、代謝物を作ったうえで、エネルギーを作りだしますが、何が腸内に入ってくるかによって腸内環境が変わってくるとも言えます。
動物性タンパク質など胃で消化しきれなかったタンパク質を代謝するの、悪玉菌です。アミノ酸やタンパク質の分解を促進するのが悪玉菌ですので、その代謝物として生まれるのがアンモニアや硫化水素になります。
反対に善玉菌が多くなる腸内環境は、腸内を弱酸性にする、食物繊維や野菜、そして酵素の多いものです。
食物繊維は、腸内の腐敗物や老廃物を吸着し、体外に押しやる役目を果たします。これにより、善玉菌が腸内で発酵し、弱酸性の腸内環境を作り出す基盤を作ります。これを補佐するのが、酵素です。
しかし、現代人の食生活は、この両方がかけているのが、悪玉菌が発生しやすい原因とも言えます。
外食産業が進み、食べやすくおいしいものを口にし続けた結果、食物繊維の食べ物も、発酵食品も食卓にのぼらないのではないでしょうか。これが悪玉菌を増殖させる食生活上の原因です。
他には、何があるでしょうか。
■ 悪玉菌の増加で見落とされがちなのは
見落とされがちですが、悪玉菌が増加しやすい一因としてストレスが挙げられます。腸で食べ物が消化される前に、胃を通らなければいけませんが、ストレスで胃酸の分泌が抑えられてしまうと、食べ物が完全に消化されないまま腸に届くことになります。
これではどんなに体にいい食べ物を食べたとしても、腸にとってみれば、不完全燃焼と同じ状態です。この様な状態では、悪玉菌が増加するばかりです。
悪玉菌が増加する原因には、食生活や自律神経のバランス、ストレスが関連していることがわかります。この代わりに、スナック菓子やパンばかり食べていたらどういうことになるでしょうか。
悪玉菌を減らすためには、生活習慣の改善も必要
どうもお通じが良くない、体の調子が良くない、そんな方は、案外腸内環境に原因があるのかもしれません。ならば、悪玉菌を減らせばいいのでは、それ以前に、悪玉菌に悪い生活条件が揃ってないかどうか?
ここで検証してみることにしましょう。
■暴飲暴食は、悪玉菌が増えるもと
腸内環境をよくするためには、悪玉菌を減らし、善玉菌を活躍させ日和見菌が善玉につくようにしなければいけないのですが、その妨げになっているのが、暴飲暴食です。
頭で『おいしそう』と思ったものは、腸にとって『全くおいしくない』ものだとすればどうなのでしょうか。悪玉菌を減らすのは、腸にとって『おいしくない』食べ物を減らしていくことです。
毎食丼もので、お酒や喫煙がやめられない甘党という方が、いくら高価で効力のあるプロバイオティクスサプリメントを飲んでも全く効果がないのと同じです。根本原因である食生活や嗜好品を変えることで、悪玉菌が増えるのを防ぐことが出来ます。
■抗生物質の乱用は、善玉菌も殺しかねない
悪玉菌だけでなく、善玉菌をも殺しかねないのが、抗生物質の乱用です。風邪をひいた場合でも、早めに医者にかかり、抗生物質は早めに一週間のみ服用し、後は自分の免疫力をつけて治すだけの気持ちでいなければいけません。
抗生物質や抗菌剤を服用しなければいけない病気の大半は免疫力不足からくるものであり、その免疫力は腸内環境から来るものです。
悪玉菌を減らすには、免疫力をつける生活を心がけることも大事です。その為には、ストレスをためこみすぎず、自律神経のバランスが崩れにくい生活を心がけることも大事です。